問合せUP! 税理士の伝わる文章作成術(2)

ホームページからお問合せを獲得するには「伝わる文章力」が必須です。税理士先生が伝わる分かりやすい文章を書くには「専門用語」「堅苦しい言葉使い」「冗長表現」「漢字」に気を付けるのが第一歩。今回は、伝わる文章を書くコツを、具体的にご紹介していきます。

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目次

1.専門用語は「たとえ」を使って、分かりやすく説明する
2.堅苦しい言葉を使わない
 <冗長表現>
 <誤解されやすい表現>
 <漢字を使わずに表記できる表現>
 <回りくどく、長くなっている表現>

3.文章を短くする

専門用語は「たとえ」を使って、分かりやすく説明する

専門用語は、お客様にとって身近で、日常生活で使いそうな言葉で説明しましょう。例えば、法人税の「均等割」。これも専門用語です。この用語を説明するときに、

「均等割は、所得の大小を問わずすべての納税者に一定金額を課す定額税である」(世界大百科事典より)

などと言うように、辞書に載っているような用語説明では、意味がありません。これでは難しくて伝わらないでしょう。

専門用語を説明するには、分かりやすいたとえを使うのがベストです。顧客にとって身近で、日常生活で使いそうな言葉を考えてみましょう。

「均等割は、場所代のようなものです。日本に企業を構えている限り、儲かってる儲かっていないに限らず、払わなくてはいけません。何かイベントに出店するとき、出店料を払うのと同じです。売上に関わらず、その場所にお店を出すには、場所代を払う必要があります」

と言ったような説明にすれば、大抵の人に通じるのではないでしょうか。

このとき、たとえとして四字熟語や故事成語、歴史・経済・法律・化学などの知識が必要になってくるものは避けてください。分かる人には分かりますが、その知識を持っていない人には全く伝わらないものになってしまいます。

またスポーツや芸能関係も避けた方が無難です。どんなに有名な選手でも女優でも、興味がない人は知らないかも知れません。知らなければ、かえって分かりにくく、たとえとして機能しません。

万能なたとえは、以下の3つです。

 1.規模やケタを小さくする 1億→1万
 2.デフォルメする 日本人の26.1%が…→日本人のうち、約4人に1人が…
 3.身近なもの、日常生活でのできごとに置き換える 1GBの容量→写真を約150枚

最後になりますが、先生が当たり前のように使っている言葉でも、一般の人から見たら「専門用語」といったものはたくさんあります。

何か言葉を発信する前に、一度「これは専門用語ではないか」と客観的に問いかける癖をつけていただけると、ずいぶんと文章も変わってくると思います。

堅苦しい言葉を使わない

もしかしたら税理士先生は、日常的に使っているため、「堅苦しい」と思わずに使っているかも知れません。でも、一般の人から見たら、堅苦しい表現はたくさんあります。

たとえば、先生が使いがちな一人称で「当職、小職、小生」などがあります。またお客様やあなたなど相手を指すときに「貴殿」などもあります。これらは、一般の人はあまり使わない言葉です。普通に「私」「あなた」「お客様」と表現しましょう。

漢語や文語調のような堅苦しい言い回しは好まれません。とくにウェブ上では、敬遠されます。口語調で語りかけるように書くのが最も良い方法です。

また、文語調はどうしても冗長表現が多いです。そのため、無駄に文章が長くなるというデメリットもあります。

たとえば以下のようなもの。意識せずに使っていないでしょうか?

もし使っていたら、削っても意味が変わらないものは削除、言い換えられるものはシンプルなものに置き換えるようにしてください。また、文語調は漢字が多くなりがちなので、漢字にしなくても同じことを伝えられる言葉があれば、そちらを意識的に使うようにしていきましょう。

冗長表現

「~おいて」「~という」「~に関しては」「~に係る」「~について」「~すること」「~として」などは、冗長表現に当たります。冗長表現は、大抵の場合削っても文意は変わりません。

冗長表現を使った方が、あらたまっているニュアンスは出るのですが、あまりに使いすぎると文章が長くなります。本当に言いたいことが伝わりにくい文章になってしまうので、意識的に省いて文章をスッキリさせましょう。

 (例)
 ・申請日現在において→申請日現在、
 ・メールを送るということは→メールを送ることは
 ・相続税対策に関しては、→相続税対策は、

誤解されやすい表現

日本語は難しく、意味を間違えて覚えている日本語が案外多くあります。誰もが正しい意味で日本語を覚えているわけではないので、意味を間違いやすい日本語は使うのを避けましょう。

誰でも分かるような表現に置き換えて書くようにしてください。

 (例)
 ・すべからく住民税は払わなければいけない→当然、住民税は…
  (「すべからく」は、「すべて」の意味と誤解されがちです)

漢字を使わずに表記できる表現

以下のように漢字が多くなる表現は、より簡単で易しい表現に置き換えると伝わりやすくなります。

置き換え前の言葉も決して難しいものではありませんが、漢字が多いだけで読む気を失ってしまう人は多いです。ひらがなが多い方が簡単な文章に見えるので、文章を読んでもらうために、視覚的に易しい文章を心がけてください。

 (例)
 ・記載する→書く
 ・該当する→当てはまる
 ・遂行・実施する行う
 ・調査する調べる
 ・割愛する省く
 ・補填する穴埋めする
 ・関与する関わる
 ・拠出する出す

回りくどく、長くなっている表現

かしこまったり、あらたまったりしたニュアンスを出すために、税理士先生はあえて堅苦しく回りくどい表現を使ってしまうことがあります。

以下のような表現は、ウェブ上で先生の魅力やサービスを受けるメリットを説明するときには、不要な表現です。

堅苦しい表現は、文章を長くしてしまうことも多いので、意識して省くようにしてみてください。

 (例)
 ・経営者たる者→経営者は
  (「~たる」は不必要な表現です)
   経費にはあたらない→経費にならない
  (「あたらない」の解釈が人によって異なる可能性もあるので、明確にします)
 利息はおろか元金も返さない→利息も元金も返さない
  (「おろか」がない方が、すっきりと意味が理解しやすくなります)
 ・許可されないものでもない→許可される
  (「~ないものでもない」など二重否定は、結局「許可されるのか」「許可されないのか」
  
が伝わりにくいです)

文章を短くする

今の人の多くは、長文を読みなれていません。とくに、ウェブ上では、長文を読む習慣はないと言って良いでしょう。長文というだけで、読む人の気力を奪ってしまいます。

人が理解しやすい一文の長さは、おおよそ40文字前後です。この文字数を目安に文章を作成し、長くなった場合は2文に分けましょう。なぜ長い文章が分かりにくいのかと言えば、長くなると一文に情報が複数入っていることが多いからです。

分かりやすい文章を書くには、「一文一意」(1つの文章には、1つの意味)を心がけるのがコツです。文章を短くするポイントは、以下の通り。

 1.接続詞、連用中止系(「~となり、~であり」)で文を分割する
  (接続詞や連用中止系で文章をつなげていくと、一文の情報量が増えるだけでなく、
   
どんどん文章が長くなります)

 2.不必要な語は削る
  (例:冗長表現「~において、~という、~について、~すること」など)

この2点を気を付けるだけで、ずいぶんと文章の分かりやすさが変わります。ぜひお試しください。

次回、伝わる文章の最終回では、伝わりやすい文章の構成とビジュアルについてお話ししたいと思います。

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